性病
オリモノの具合が悪い、外陰部の様子がおかしい、などの性病が否定できないときは勇気を持ってぜひ相談してください。
クラミジアや淋菌の時は、オリモノ以外に膀胱炎症状、ノド症状、ひどくなると下腹痛、発熱もあります。パートナーが陽性の時は高率に検査陽性になります。クラミジアはジスロマック4錠を1回内服で、淋菌の時はロセフィン点滴でほぼ治すことができます。治癒判定は疑陽性があるので、少なくとも3週間以降になります。
トリコモナスやマイコプラズマは最近検査キットが発売されました。トリコモナスはフラジール朝晩1錠内服と同時に膣坐薬毎日投与10日間。マイコプラズマはグレースビットを朝晩1錠7日間。
外陰部ヘルペスは抗原検査と視診(軟性下疳が鑑別)で診断し、バルトレックス朝晩1錠5日間とアラセナA軟膏塗布。初発の時は発熱やリンパ節の腫れなど重症度が高いので追加投与になることが多いです。
尖圭コンジローマは視診と生検で診断し、ベセルナクリーム週に3回入浴後塗布。HPVウイルス6型11型で感染します。HPVワクチンを打っていれば予防できます。時々難治性のケースがあります。
梅毒は扁平コンジローマ、潰瘍形成(硬性下疳)や発疹など症状は多彩で、血液検査TPHAとRPRの組み合わせで診断します。ステルイズお尻に筋注が最近登場してから、梅毒治療が格段に進歩しました。
様子がおかしいならHIV/AIDS血液検査。HIV陽性でもAIDS発症していなければ、以前と違って最近1日1錠内服する薬で発症を予防できます。その薬でHIVウイルス量が感度以下になれば、性交渉で相手に移すこがないとされます。U=U (Undetactable=Untransmittable) 最新情報としてHIVウイルス暴露前予防注射認可も検討されているそうです。
B型肝炎、C型肝炎はそれぞれ、HBsAg、HCV抗体を調べています。
カンジダは免疫力低下で自然発症し性病でない時もあるし、性病の時もあります。局所的にオキナゾール膣坐薬を1週開け2回膣内投与とエンペシドクリーム塗布します。難治の時はジフルカン内服50mg3錠1回投与もあります。
性病は相手の方も、泌尿器科や皮膚科などへ受診をすすめてください。
性病と診断されることは耐え難いショックではありますが、以上のように学会ガイドラインに沿って治療可能です。難治性の時もありますが、応援しながら治療しています。
まずは診断が大切ですので勇気を持って相談してください